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発信・発進

こんにちは。Study room Polestar下関教室長の藤田と申します。
今後、ブログにちょいちょい雑感を掲載します。何らかのお役に立てばと思います。

 

さて、投稿1本目は塾らしく。

realizeという英単語があります。

[real]に、「~という状態にする」という意味を為す動詞化の接尾辞[ize]を加えたものであり、

realにする」すなわち、

①(目の前に現実としてありありと見えるくらいにはっきりと)理解する、気づく、実感する

②実現するなどの意味を持ちます。

 

このような仕事をしていると、生徒さんにいかに分かりやすく説明するかを追求しがちです。

それは当然のことであり、決して間違ってはいないのですが、仮に誰の目から見ても完璧な説明が出来たとしても、受け手がrealizeしていなければ、後日、その人が学んだことを単独で実践できる保証はありません。「教わってわかった気になる」と、「わかる」「できる」「ずっとできる」「人に説明できる」とは、全くの別物なのです。

 

もう15年くらい前になりますが、公立高校入試直前に英語の集団授業をした際の予想が、大量に的中したことがあります。それこそもう、一生分の運を使い果たしたのではないかというくらい奇跡的な量とピンポイント性でした。

「奇跡が起きた!最大で10点は上がるやん!」とはしゃいだものですが、蓋を開ければ、英語が苦手な生徒さんはそもそも予想したものが出ていることに気づいてさえいませんでしたし、とある中くらいの学力の生徒さんは、「気づいたけどほとんど書けなかった。合わせる顔がないです!」と言って土下座してきました。この生徒さんは剽軽な人で、この時も冗談めかしての行為ではあったものの、流石にびっくりしました。人から土下座をされた唯一の体験です。

 

そう言えば、2023年の共通テスト国語でも北九州予備校が小説の出典を当てていましたね。出題箇所こそ違いましたが、主人公が独特の性格をしていたので、1度関わったことがあるか否かで大違いだったと思います。ところが、北予備ファイナルを受けた僕の担当生徒はと言うと、気づいてテンションが上がった人、どこかで見た気がするなぁとは思った人、僕に言われてああそう言えばという反応をした人、全く気づいていなかった人など様々でした。

まあ、そういうことです…💦

 

そういうわけで、我々は分かりやすい説明を心がけると同時に、受け手がrealizeできる条件を見出し、環境を整えることもしなくてはなりません。

とある自動車教習所のカリスマ教官もTVで実践されていました。「今走っている道路の車線は幾つあり、あなたはどの車線を走っていて、今から自分は何をしようとしており、手足はそれぞれどこに触れている?」運転技術に一切触れず、生徒さんに自身の状態を確認させ続ける。

 

すると、運転能力が見違える。