僕自身は「牛後」派です。
政府は現在、様々な少子化対策をおこなっていますが、ターゲットが既婚で子のいる家庭に偏りがちだと思います。日本の合計特殊出生率は1.3程度を推移していますが、既婚者に限れば1.8くらいあります。政府も数年前から「少子化対策に有効なのは出産の奨励ではなく、結婚したい人が結婚できる環境の整備だ」という風に認識を改めたはずです。何せ、日本以上に少子化で苦労している韓国が、そのような事実を示し続けてくれていますから。
それなのに、政府はどういうわけか、認識に基づいた行動を起こしません。個人レベルで言えば典型的な失敗行動なのですが、どこ吹く風という感じです。
例えば巷を賑わせている「大学無償化案」も、対象は子のいる家庭です。
呆れていない人はいないのではないかというくらいに愚策扱いされているこの政策。僕もそう思ってはいますが、恐らく、財源が無い中で少しでも有権者のご機嫌取りをしようと知恵を絞り、本質を見失った結果なのでしょう。
しかし、この程度の推察では納得しようがないくらいに本件は「格段におかしい」。
それで、ふと思ったわけです。「これは『ヤンキー効果』を狙っているに違いない」と。
誰がどう見てもおかしいと批判されるどん底レベルの政策を敢えて披露し、国民に叩くだけ叩かせてガス抜きをした上で、少しだけマシな改善案を提示し、「これならまあ良いか」と思わせる作戦。
我々は、「そういう作戦が通用する愚か者」だと高をくくられているのでは?
朝三暮四の猿扱いですね。
我々はこういった観点からも、怒る必要があるのではないかと思います。